活元運動と多次元操体法

このブログを読んでくださっている、みなさんは、

野口整体は、ご存じだろうか?
操体法は、ご存じだろうか?

いずれも日本の整体・療術の世界で、

“金さん・銀さん”のような(お若い方は知らないだろうが)

もとい、

“猪木・馬場”のような(更に、知らないだろうが)

のような二大金字塔なのだけど、一般の方はほとんど知らないのだろうと思う。

どちらも自然治癒力を引き上げる、
さらに、人間哲学にまで、至る。

すご~い、整体なのである(と書いている、自分はすごくないのだった^_^;)。

この二つの整体法が、お見合いし、めでたく結婚、
のような出来事があったので、ご紹介したくなり、書いてみました。

自院のHPサイトに書いて、少なからず反響を頂き、
“活元運動”や“操体法”について、質問を頂いたので、
大幅に加筆、等ブログでも書かせて頂きます。

看護師をされている40代の女性で、活元運動歴19年のお客様。
大変な職業柄、彼女は慢性腰痛で来院された。

“活元運動”というのは、錐体外路系を自力で訓練、自己整体していく・・・

と、書いていくと、さらに訳が分からなくなる(苦笑)。

簡単にご説明すると、“しゃっくり”や“アクビ”をするの様な
自発的に出てくる動きを訓練して、カラダの感性を高めていく方法。

そして、背骨だったり、手足だったり、首だったり、
至るところが、オートマティックに動きだし、
自力整体を行ってしまうという、一種の優れた体操運動なのだ。

けれど、この運動は、容易に出るものではなく、
特に現代人の凝り固まった頭やからだは、この運動の発動が難しい。

その活元運動を、長年、セルフケアとしてやってこられた女性だった。

野口整体創始者で、今や伝説の人として、整体の世界で知らない人間は、
もぐりだと言われる偉人・野口晴哉。

その野口先生に指示し、数十年にわたり、活元会(皆で、活元運動を訓練する会)
を開いてこられた、野口整体の生き字引の様な整体の先生のところに、
心酔し、通われてこられた。

ただ、遠方であまり通えなくなり、いくつかの整体や鍼灸院へ行かれていた。
自己調整もできる方なのだが、ハードなお仕事と家事をされているので、
慢性的な腰痛を抱えてらして、自分で手に追えないと感じられた時は、
治療院へ行っていた、とのこと。

当院では、その方に合った整体手法を選び、施術を行っていくため、
人により、やることがまるで違うことも珍しくない。

なので、様々な治療院や整体院を訪ねて依頼した人ほど、
驚かれるのだけど、誰ひとりとして、同じからだの人間はいないので、
本来は、当然のことだと思う。

そうしたお客さんのお話からマニュアル的な治療だけをする
所がいかに、多いか知ることとなった。

当然、施術時間もおひとりごとにバラバラで、ウチの場合、
長いとか、短い、とかで文句を言われたことは一度もない。
良いお客様ばかりで、大変、ありがたいことだと思う。

件の女性。先日、2回目のご来院を頂いた。
初回におなかの整体をメインに行わせて頂いて、腰痛が大幅に改善したと
喜んでくれたが、まだ、残っているところがある。

桁違いにカラダの感性が優れた方なので、2回目の今日は
、多次元操体法と手当をメインに施術させて頂いた。

それは、施術というより、セッションと呼んだ方がふさわしいものだった。

先程の活元運動は、一種の自発動とよばれる無意識の動作の訓練法なのだけど、
操体法でも感覚が鋭い方は、操法(施術)の最中に、そうした動きが起こることがある。

長い間、自己訓練をされてきて、そのキャリアが19年も
続けられていらした、セッションをしながら、彼女の動きの美しさに
魅了された。

それは、さながら、天女の舞のような不思議な動きが半自動的に出続ける。
もちろん、本人の意識はあり、カラダが解放されていく。

そして、無意識に自分のからだの調整と自己ヒーリングを行っていく、
動きの美しさは、本当に人のからだは、すごいと感じられずにいられない。

ご自身が、ふたりのお子さんを育てられてきた彼女から、
その運動の合間に、たくさんのステキなお話を聞かせてくださった。

ご自身の家庭での生い立ちの話。
子育ての話。
生い立ちが自分の子育てにも大きく影響している話。

子育てに行き詰った時の母親の心の葛藤。
それを見守るべき、父親として、パートナーとしての夫の役目。

たくさん、たくさん、お話いただいた。

「色々な整体もやってみたけど、自分の中でモヤモヤとしたものが溜まっていた。」

「これはなんだろう。ずっとやってきた活元運動だけど、こんなに動きが出たことはあったかな」

「なんて気持ちが良いのだろう。先生と出会うために、色々回り道があったのだと、
 今は感じる。」

とまで、仰ってくれた。

活元運動をエキスパートで、感性抜群ながら、操体法を知らない彼女とのセッションは、
本質的にどちらも同じであることを学ばせて頂いた。
めまぐるしく変化する彼女の動きに助けられながら、つりあいの変化も
楽しんだ。

もう腰痛改善とかいうレベルのものではなく、
からだの内側が喜んでいることが伝わってきた

生命力があふれだし、自己調整能力が最大限に高まっていた。
よく言葉だけが飛び交っている、自然治癒力という言葉が、陳腐に思えるくらいだった。

人は、(というようより、動物は)自分で自己調整・回復する力をありあまるほど、
内に秘めている。
どんな手法でも良い。

それさえ出来れば、人は、ハツラツと生きていける。
そのブロックを外していくことが、一番、大切なことなのだと思う。

自分の様な、整体師の役目は、それを引き出すこと。
そして、それを邪魔をする余計なことをしないこと。

改めて、勉強になり、そんな気持ちにさせてくれた、お客様に感謝。
それにしても、これほど、素直に動いて下さる方には、なかなかお目に掛かれない。
本当に感動した。

「先生が来なさいと言われた日に、次回来ます」と仰ったので、

思わず、無責任にも「好きな時に来てください」と、言ってしまった。

私が所蔵していた、お貸しした野口晴哉の著作を手に、
「もちろん、また、来ます」と言い残して、
運転の上手い彼女の車は、颯爽と走り去っていった。

かっこいい女性だ。